【東京都】屋外広告物の消灯をお願い

 小池百合子東京都知事は4月23日午後2時からの記者会見で、4月25日午後8時以降、看板、ネオン等の明かりを消してもらう「お願い」をする方針を示した=右の写真は4月25日の渋谷スクランブル交差点から。

 小池都知事は、「地域のまちづくり団体などが主催され、大規模施設のイルミネーションイベント、年末のクリスマスなど、そういったライトアップの中止や点灯時間短縮を引き続きお願いしている。けれど、これだけではない。午後8時以降、街灯の看板や明るい看板、照明を伴う看板、ネオン、イルミネーションなども停止をしていただくようお願いしたい。街灯のみが灯るということに結果としてなる。よって街灯を除き、全ての明かりも消すよう徹底していきたい。またご協力を願いたい。この後、関係団体にご協力いただくよう要請をしていく。(中略)もちろん防犯の関係で街灯ということは、これはそのままである」と語った。
(写真=4月28日の新宿駅西口界隈)

 4月26日、業界団体の(公社)日本アドバタイザーズ協会理事長、(公社)日本サイン協会会長、(一社)日本屋外広告業団体連合会会長、(公社)東京屋外広告協会会長に対し、「屋外広告物の消灯についてのお願い」と題した文書が送られた。これを受け、各団体は同日ないし翌日中には会員企業にお願い文書をFAX送信した(※日本屋外広告業団体連合会は東京屋外広告美術協同組合、日本サイン協会は関東甲信越北陸支部の各会員企業)。なお東京都によると、上記4団体への案内については「広告物審議会」に所属する会員の所属団体ということで、案内文書が送付されたようだ。
(写真=4月26日の銀座4丁目交差点から)

 都からの「お願い」を受けて消灯作業に奔走した、とある業界関係者の声を紹介。クライアントからは「正式な発表があったらできるだけ早く対応してほしい」と言われていたため、早速手配開始した。看板のタイマーの管理はビル側、しかも土日を挟んだ手配。土日でも対応可能な看板は4月25日にタイマーを変更し、間に合わなかったものは月曜日に実施した。

(写真=4月26日の東京ドームシティ)

 4月25日は、多くのマスコミが午後8時の街を撮影、看板の電気が消えた時は安心した。
 「街の明かりが消えるのは一言でいうと寂しい。加えて広告出稿企業の費用対効果も薄くなると思われる。タイマーの変更作業をする職人の手配もある。保障のない『お願い』に協力する企業の姿勢は素晴らしい。業界内外で協力して、元の生活に戻したい」。

(写真=4月26日のハッピーロード大山商店街)

※渋谷、銀座の写真の提供は都内読者から

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