【NTT都市開発】複合商業施設「原宿クエスト」9月11日に開業

NTT都市開発㈱は、新築工事に着手しておりました「原宿クエスト建替え計画」(東京都渋谷区)について、2025年8月29日に竣工し、9月11日に一部店舗が開業する。なお、他店舗は11月以降順次開業を予定している。
施設は、OMAの重松象平氏によるデザインで「デュアリティ(二面性)」を建築コンセプトに、原宿・表参道に併存する異なる街の個性をつなぐ空間として計画。地上6階・地下2階の高層棟と地上1階の低層棟で構成され、両棟の間に街の回遊性を高めるパサージュ(敷地内通路)を設けることで、都市に奥行きと新たなリズムをもたらしている。
表参道側には、垂直性と透明性を意識したアイコニックな外観を採用し、ガラス面に街路樹を映し出すことで、特徴的な個性を通りに可視化。ファサードが街のにぎわいと調和し、街との連続性を生み出した。一方、表参道から続くパサージュの先には、小さな店舗や広場、アートスケープを配置し、住居地域に配慮したヒューマンスケールのファサードを採用することにより、街並みに自然に溶け込むやわらかな印象を形成している。
また、パサージュ沿いや地下階には、地層をイメージした版築壁を設けており、透明感のあるガラス面と対比的な印象を与付与。壁面には、明治神宮の地層や植生を反映した素材を用いており、地域の自然環境と調和した緑豊かな空間を生み出した。
新たなロゴは、旧「原宿クエスト」のロゴを継承・進化させ、デジタルとフィジカルを自由に行き来する現代のライフスタイルをイメージしたデザイン。「Q」を構成する斜めに傾いた四角形は、建築の個性と世界へ開かれた窓を表現している。ロゴデザインを手がけたのは、グラフィックアーティスト/アートディレクターの YOSHIROTTEN(ヨシロットン)氏で、都市と自然、デジタルとフィジカルが交差する独自の世界観を、オリジナルフォントと図形の構成で表現した。