【豊島区】池袋駅北口公衆トイレを改修。誰もが利用しやすい明るいトイレを目指す

 東京都豊島区は、池袋駅北口前公衆トイレ(ウイトピア)を改修した。ウイトピアは平成7年に新設された公衆トイレで、開設から20年以上経過したことで、施設の老朽化が目立つようになり「暗い・怖い・汚い」といった声や、女性の利用者が少ない、和式便器の洋式化が進んでいないという課題が顕在化していた。
 こうした悪いイメージを払拭するため豊島区は、池袋駅北側東西を結ぶ公共地下通路(ウイロード)の美装化を手掛けた美術作家の植田志保氏とともに、誰もが利用しやすい明るいトイレを目指し、豊島区制90周年記念事業として全面改修工事を実施。約12カ月の改修期間でウイロードからのつながりを重視した一体的な装飾を施し、トイレの上部には「ひかりの羽」と題したオブジェを設置した。
 「ひかりの羽」は、植田志保氏が「ふくろ祭り」で毎年披露される神輿の上にある鳳凰に感銘を受け、イメージして製作したという。カラフルなロープは区民とともに編んだもので、地域の人々とのつながりへの想いを込めたという。
 10月31日に開かれた完成記念祝賀会で豊島区の高野之夫区長は「植田志保さんをはじめ、区民の方や子ども達と共に、素晴らしいトイレを完成させることができた。ウイロードからのつながりを大事にしたウイトピアは、池袋のイメージアップに繋つながった。今後、池袋北口の新たなシンボルとして、愛されていくと確信している」と話した。
 植田志保氏は「改修にあたって、元々あった天窓はチャームポイントだと思い、それを最大限活かして制作した。屋上オブジェの“ひかりの羽”は、区民の皆様とともに編んで作成した。編むことで、人々の出会いや絆、まちのぬくもりを表現している。影と光のライトアップも楽しんでほしい」と話した。

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