2025&2026年のOOH事例から潮流を読む

 OOHとは、「Out of Home Media」の略で、看板、屋外広告、交通広告など、家の外で体験できる広告。リアルの場で五感を刺激する体験づくりが得意なメディアの代表格であるOOHは現在、単に「看板を掲出する媒体」から、SNSで拡散されることを前提とし、データ・体験・デジタル技術を活用したコミュニケーションメディアへと進化しています。今回は25年と26年のOOH事例を振り返りながら、7つのキーワードで今後の潮流を展望します!

▼INDEX
①双方向性の高い仕掛け
②特殊印刷広告を活用
③アイデア勝負の中づり
④様々な形状のデジタル広告
⑤ライブや手描きで付加価値
⑥応援広告の解釈が拡大
⑦「宝探し」企画でSNS拡散

 


 

 

①双方向性の高い仕掛け
 「迫力を目にする」「音が鳴る」「実際に触って確かめる」など、その場に行くことで五感を刺激、体験を重視するインタラクティブ性(=双方向性)の高い広告が活用されています。

佐賀県の観光誘客プロジェクト「キングダム×(駆ける)佐賀県〜佐賀の火を絶やすでないぞォ。〜」の一環として有明海を望む東与賀町の干潟よか公園に登場した、コミックスを一気読みできる『キングダム読破堤』

 


 

 

②特殊印刷広告を活用
 ミラー加工や、フラッシュ撮影をしたり、見る角度を変えたりすることでグラフィックが変化するものなど、特殊印刷技術でアナログ広告の表現の幅が拡大しています。

 


 

 

③アイデア勝負の中づり
 電車内の「中づり広告」は、乗客の視線を自然に集める高い強制視認性と、移動中の長い接触時間が特徴。素材や形状を変えるなどのアイデア次第で強いインパクトが与えられます。

電通名鉄コミュニケーションズは名古屋鉄道車内で、遺失物の廃棄予定ビニール傘を活用した「オバケ中吊り」広告をはじめとした『GHOSTrain(ゴーストレイン)』を企画


 

 

④様々な形状のデジタル広告
 主要駅や駅周りなどの媒体ではビジョン化・サイネージ化が進行。近年は規格サイズのものをただ設置するのではなく、様々な形状のものをその空間に合わせて設計。「空間そのものを媒体にする」開発が浸透しつつあるようです。

 


 

 

⑤ライブや手描きで付加価値
 ペイントや書道のライブパフォーマンスをして、イベント化することで体験型広告の価値を生み出す方法も支持されています。ライブパフォーマンスは、スポーツイベントのプロモーションと相性がいいようです。

渋谷のMIYASHITA PARKで壁画アーティストOVER ALLsが「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC」に出場した選手の壁画をライブペイント

 


 

 

⑥応援広告の解釈が拡大
 応援広告とは、アイドルやアーティスト、アニメのキャラクターなどのファンが、自分たちの“推し”を応援するために費用を出し合って駅や街頭ビジョンなどに掲出する広告。ポスター1枚の出稿から、商業施設のエントランスや遊園地そのものをジャックするなど、大規模な事例も見られます。また、応援広告の認知度拡大に伴い、企業が出稿をバックアップしたり、企業も「応援広告風」デザインの広告を掲出する事例も。

JO1のメンバー、川尻蓮さんのファン団体「REN’s BACKERS」は大阪の遊園地「ひらかたパーク」をジャックする応援広告企画を展開

 


 

 

⑦「宝探し」企画でSNS拡散
 OOH連動型プロモーションなど、街を探索しながらユーザーに広告を探してもらう企画は、回遊性と話題性を高め、SNSでの拡散を生む強力な施策。新規ファンの獲得に加え、コンテンツの既存ファンに対しては「全部見たい」「推しのビジュアルと撮影したい」とコレクション欲を高め、エンゲージメント強化も狙えます。

 


 

お知らせ

 さらに詳しい内容は「総合報道2026年8月5日号」をぜひご覧ください。

 2025年に街で見かけた印象的な広告・面白いクリエイティブを100事例以上収録した『OOH事例集 2025』もぜひご覧ください。

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